[川中島へ。それを聞いて鋭き瞳が僅か細まる。上杉が動いていることにでは無く、己と同じ状況に陥っていることに対して]……遠乗りから城へ戻る途中だったのだが。貴公と同様、いつの間にかこの地へと足を踏み入れていた。[正確には城を抜け出した政宗を連れ戻しに行った帰りなのではあるが。それは口にせず己が境遇のみを軍神へと告げる]戦場(いくさば)のような地にて貴公と見えることになるとは。これも何某かの縁(えにし)なのだろうか。