屋敷に焚かれている香は、 人狼を炙り出すために使われていたらしい。 でも、僕が聞いた話には他に良くない話もあってね。 "人狼の自覚がないものを目覚めさせる為に使われる" そんな話もあるんだ。 昨日まで人狼の自覚がなかった人物が、 その香によって人狼として目覚める。 そんな話が。 余計な疑心暗鬼を生むと思って、 これまで口に出来なかった。[ ヴィクトールは紅茶を再び啜る。 全員の反応と表情を見ながら、先程アリョール>>121と交わした会話が脳裏をよぎった。]