─ 翌朝/黒珊瑚亭 ─エリ、お兄。……せんせ、そのまま、ダメ、だよ。[ゼルギウスを抱えるエーリッヒ>>110に、そ、と声をかける。それから、ユーディットの視線を遮るように立って]ユディちゃんも、これ以上見ちゃ、ダメ。……人の死を見るのは、ぼくだけでいい。それが、ぼくの、役目。だから。[途切れがちに、けれど、はっきりと告げる。伏した瞳は翳っていたけれど、そこに揺らぎはなかった]