緊急事態ですか、ら…!?
[相手の属性を単純に見抜けるほど、修行したわけでもなく。
白虎の力を借りてるだけなので金行以外が使えるわけもなく。
そんなこと言われても!と思ったけれどそれを口にする余裕など、それこそどこにもなく]
――っっ!!
[立ち上がりかけた所に返される術。
爪を変化させ、簡単な盾のようにして顔を庇うのが精一杯。
より鋭さを増した破片に腕を脇を切り裂かれて、細かな傷を幾つも負う。流れる血に、ちょっとクラリとした]
あー、そですか。
そゆことですか。うはー。
[重ねて“白虎”と呼ばれることで気付いたことが一つ。
だが今更引くわけにも行かなくて。というよりここまでやられて引けるほど人間ができてもいなくて]
物騒なのはお互い様じゃありませんかい。