[ハインリヒの気遣いに息を吐いて]
大丈夫じゃないって言ったら、何か変わりますか。
[主張を返すユリアンには、笑みを向ける。眉を釣り上げた皮肉げな笑みからは、良い感情は窺えない。
それも少し、弱かったけれど]
それは、どうも。
それなら、愛しているとでも言って頂けます?
口先だけならいくらでも言えるでしょう。
[無茶な要求をするのは、気を紛らわそうとしているかのよう]
具合が悪いのならお大事に。
……洗ってきます。
[先んじて部屋を出る。
一度も、「壊れた」ものは見なかった。
ロミルダが付いてくるなら、止めることはない]