影 オトフリート

褒め言葉として受け取っておくわぁ。

[人格が変わらぬまま動かせていると言うことは己が力の進歩にも繋がる。相変わらずと言われるのは力を付けた証拠にもなっていた]

[避けられたチェーンソーは轟音を立てて地面を抉る。ぎゅるぎゅるとなるそれを引き上げるには多少の時間がかかった]

あーもー、減り込んじゃうと引き上げるのが大変なのよ、ねっ！
大振りになると隙が大きくなるのも困りもんだわ。
その代わり、威力は大きいんだけどぉ。

[ぶつぶつと言いながらチェーンソーを引き抜く頃には、既に周囲に糸が張り巡らされていて]

あらやだ、縛られるのはやーよ。
……でもアーベルちゃんになら良いかしらぁｖｖ

[余計なことを言いながらも動きは機敏。わざとチェーンソーに巻き付けるように硬質化した銀糸に向けてチェーンソーを振るう。そして得物ごとそれらを跳ね上げ、低い体勢で銀糸の下を掻い潜り、アーベルに近付こうと地面を蹴った]