― 回想・露店 ―え、もうそんな時間ですか?[師匠の声に、鈴の音に集中していた顔を上げる。未だ人の姿はあれど、おそらく師匠が片付けると言うからには、あまり売れ行きは上がらなそうなのだろう][手早く片づけを終えると、運べる程度の荷物を手にして]はーい、わかりました。気をつけて行ってらっしゃーい。[師匠の姿を見送った後、素直に宿へと足を向ける。師匠の帰りを待ち、宿で鈴の音を鳴らしながらいつしか眠りに落ちていった]