―宿屋―[問いかける声に、閉じていた目をゆっくり開ける。目に入るのは、いつになく焦りを帯びたよなフーゴーの顔]どうして、って……。[言葉を上手く紡げず、俯く。どう話せばいいのか惑っていると、名を呼ぶアーベルの声が聞こえた]……あ。[大人しく寝てなかったから怒られるかな、と。場違いな思考が過り、それと前後するよに頭が撫でられる。いつもと同じ、でも、少し違う感触。それでも、それは少しだけ気持ちを楽にしてくれた]