なるほど。
その魔法、厄介だな。
私の苦無じゃ貫くのは厳しそう。
[土属性の防御魔法。>>105
おそらく詠唱不要の早さで展開された。
その様子を一回転の間に脳裏に焼き付け、呟く。
そして2投目のち着地する間際だった。
丸まった身体が伸びて表面積が大きくなったところを襲うのは、自然には起こり得ない、旋風。>>106]
くっ、
[どうせ降りたところで前に突撃できない。
勢いを削がれた苦無が弾かれて地面へと。
掴み取るには間に合わなかったか。
視線を戻すと、風圧に耐えかけた身体の力を抜く。
さらに呪文を加え、――軽く、風に飛ばされた。]