─ →大広間 ─
[移動中、玄関にいたメイドとは別のメイドを見つけて声をかける。
違う人物だと言うのに無表情なのは変わらなくて、その様子はやっぱり少し不気味に見えた。
大広間の暖炉のことを頼んでみると、どこか機械的な返答をされたが、その内容は是。
メイドが先に大広間に向かったから、辿り着く頃には火が点り始めていることだろう。
ついでに大広間の方向が間違っていなかったことを確信して、僕は安堵の息を吐いた]
オリガ、こっち。
[大広間の入口まで辿り着くと、扉を開いて先にオリガを通そうと、道を譲る仕草をする。
他にも大広間に来る人が居たなら同じように先を譲って、最後に扉を閉めながら僕は大広間へと足を踏み入れた]
ああ、もうじんわり温かいね。
やっぱり暖炉は良いなぁ。
[近くに居ればきっと服も乾くはず。
だから、一人掛けソファーを一つ、暖炉の傍に動かした。
勿論そこにはオリガが座るよう勧める*つもり*]