……ゼルギウス、と。[話せるのならば、問いたい事はある。そう思い、ゆっくりと文書から天鵞絨を上げるが]……ち。[また、焦点が合いにくくなっていた。舌打ち、一つ。瞬きを数度繰り返し、どうにかはっきりとさせた視界。目に入ったのは、しゃがみ込む姿>>125]……あらゆる意味で、時間の猶予は、ないようだな。抱えていくぞ。[手にしていた文書はまとめて鞄に押し込み、返事も聞かずにナターリエを抱き上げる。ブリジットは先に行ったのか。見えるのは、石像の傍で揺れる、真白のみ]