[闇と交差する、光。
押し切られれば、後ろにも余波が出るのは容易に知れた]
……ちっ……抜かせるかよっ!
[低く呟きつつ、複写しておいたカードを一枚、ポケットから引っ張り出す。
紅一色が、軍勢を率いる雄々しき『覇王』の姿を描いたそれを、投げて]
強大なる力……我が闇を巡り、光、退けろっ!
[時計の歪む虚空に響く、声。
砕けたカードは闇の刃に煌めきを纏わせ、光の刃を手にしたブリギッテごと押し返し、衝撃を叩きつける。
虚空に満ちる、闇の波動。
しかし、同時に飛来する雷撃に対処するには、余裕はやや、不足していた]