[それが急に変わったのは、あの子が迷子になった時だったか。
いつまで経っても戻らず、方々を探して、目撃証言からようやく向かった先を知り。
声を張り上げて探し回った末、見つけたブリジットはクレメンスを見て泣いていた。
たった1人で彷徨い歩いて、心細かったのだろう。
クレメンス自身、見つかったことに安堵を覚えていたが、勝手な行動を取ったことに対しては捨て置けず。
「1人になって泣くくれぇなら勝手にどっか行くんじゃねぇ!」とその場で怒鳴ったのだった。
それから泣きじゃくるブリジットを背負い帰路について。
その間、「もうこんなことすんじゃねぇぞ」等といくつか窘めの言葉を向けたことを覚えている]
[翌日、対応が変わりすぎて父と呼ばれたのは衝撃的過ぎたが、今では良き想い出だ]