―回想・ゲルダの家―
[言葉をかけて、お茶が準備される直後を襲った地響きと音に咄嗟に構えながらゲルダのほうへと手を伸ばして支えようと、その手はゲルダがしゃがんだために見事に宙を掴むことに。
少し居心地が悪そうに手を差出したまま固まりながら、揺れにバランスを崩すことなく蹴り出された薬缶の行方はしっかりゲルダに被害が及ばないようにと目で追っていた]
すごい揺れと音だったね。
[ゲルダの言葉に返すように頷きながらそう答えて、ただの地震という感じではなかった気が自分もしていたのでゲルダが飛び出すのを追いかけた]