[こふっと一つ咳きつく。刹那眉間に皺を寄せ、直ぐに何事もなかったかのように常の表情を取り繕った。]じゃあ、私は自衛団に報告に行って来るよ。嗚呼、もし、イレーネが起きてきたら、私は自衛団に報告に行ったと伝えてくれないかな?[一般的に第一発見者だから疑われるよ?と謂ったにも関わらず、けれど、ゼルギウス本人は疑っていないと暗に告げるかのように、大事な妻への伝言をアーベルに頼む。そのまま引き止められないのならば、銀の影は詰所に向かい、そしてそこで赤い髪の青年の死を識るのだろう*]