― → 広間 ―
[其の足が目的地に選んだのは、最初に訪れた広間]
……おや。
[人数は変わらずとも其の人物と配置が変わっているのに自然と声が漏れる。
新たに現れた一人に見覚えがあれば其れは余計に]
ハーヴェイじゃないか。
また後で寄らせて貰うつもりだったけれど、此処で会うとは思わなかったよ。
[山の麓、彼の祖父が営む骨董品店に訪れるのは自身がこの館を訪れるとほぼ同じ頻度。
店番をする彼とも幾度か顔を合わせている。
――彼が覚えているか否かは、また別だが。
何せこの館には数日滞在するが、店に顔を出すのはその間の一度切り。
ネリーの記憶からも薄れる程度。あまり期待は出来ない現状で]