[金目のもの、とアレクセイ>>124が口にしたことで
自室に残してきたもののことをふと思い出す。
その中にはナイフも含まれていたが、
楽観が幾らかでもあったためか強い不安は覚えないまま。
そんなアレクセイの笑い声が聞こえた気がして、
また少し居たたまれなさが過ったのも。
そしてタチアナ>>127の軽口にほんの少し目を伏せたのも、
まだ平穏な証とはいえたのだろう。]
………あぁ。そうしておいて。
[階下からのイヴァンの呼びかけ>>126が、再び気を取り直させてくれるよう。
だから道中、タチアナが用事と告げたことには瞬きつつも。
離れていくのを引き留めることは無く、少しの間だけその背を見詰めるだけだった。]