―宿屋・酒場―…そうくるか。[クロエの回答とライヒアルトの落とした単語に低く呟いた。フーゴーの視線には頷きを返し、震える肩へと手を伸ばす。抱き寄せるまでは強くなく、身体を支えて]親父さんの言うとおりだ。無理に思い出さなくていい。いいから、今は何も考えるな。[顔を上げたことでカウンターのダーヴィッドには気づけたが、足音を殺したユリアンが出て行くのまでは気づけなかった]部屋まで戻れるか?一緒にいくから。