─元宿屋・広間─
[年端もいかない少女を見ていると、どうしても弟妹達のことが思い出される。司祭様が自分から話すと言ったので、何も告げずに出てきてしまった。年上二人の不在に不安になっていたりはしないだろうか。姉のような人が同じようなことを思っているのは知らず、少しの間深翠を伏せた]
外も寒かったですから。
お茶も準備したりできそうですし。
[口元を押さえたブリジットに、表情を戻して小さく笑いかけた>>129]
まあ、そういうことなんでしょうね。
今ここに来て身上書を提出してるんだから、分からないかな?
[頷きながら、首を傾げる青年に肩を竦めてみせた]
呼ばれた理由なら、俺の方が聞きたい。