― 屋敷内・自室 ―[打ちひしがれていたのはどれだけの時間か、ともあれ老人にとっては短い間。尚、落ち込んでもブラウニーは頂いていた。皺だらけの手でしっかり握り拳を作ると卓上の画面を見下ろして]ですぷれーちゃんや、ですぷれーちゃん。わし、お菓子の木ちゃんに会いたいんじゃ。案内してくれるかのぅ。[語りかけた矢先、表示される地図が書き変わる。先程も今も目は閉じたまま指先で画面に触れて、頭を上下に揺らすこと数度。踵を返して、泉の中へと足を踏み入れた]