……全力攻撃だったんだ。どおりで、痛かったわけだぁ……。
[は、と零れるのはため息。理由を知らねば、その言葉は、全く意の通らぬものだが]
うん、危ない……って、あ。
[へたり込む様子に、飴色が見開かれる。
ともあれ、二枚のカードを受け取って]
そりゃまあ、簡単だったら、実戦じゃないよ。
んー……ちょっと、動かないでね。多分、今ならできるから。
[小さく呟き、紅を零す傷にそ、と手を触れる。
『エンプレス』の力で増幅されている今ならば、普段はほとんど使えない、もう一つの力──癒しの力も、使えるはずだから、と。
触れた所から微か、伝わる力は傷を多少なりとも癒すか]