[本はある程度読み進めたところで閉じ、再び机の上へ。その横に書簡があったけれど、そちらには手をつけなかった][人の証でもあるだろう左手の痣。その己の娘であるのだから、イレーネとて人であると信じ、人狼である可能性を疑わない。痣もまた隠すことはせず、問われるならば見せることも厭わない。それを見て誰がどんな反応をするのかを見るために。そうすることでしか、今は判断材料を得ることが出来そうに無かったから]