……え。
[ユリアン>>107に名前を呼ばれて、少年は、顔を上げ目を見開いた。
図星、とばかりに身動ぎ、後ずさりするよう少しだけ身を引いた。手はブローチから離して、自分の頭を庇うように押える]
ぇ、えと、その、ちょっとだけ、だからっ、
薬、飲んでないから、だから、
…へいき、だいじょうぶ……っ。
[彼の言葉に思考の淵から我に返り、周りを見回してみると、オトフリートとヘルミーネが似たようなやりとりをしているのが見えた。星の先生は、反面教師にもなりそうだった。送る眼差しは、ついつい、仲間を見るものになっていた]
…………の、飲んでくる。
[そう宣言して、半ば逃げるようにして台所へ向かう。
いつの間にか幼なじみの姿はその場から消えていた。見回す視線がギュンターとかち合って、すぐに逸らす。
汲み置きの水をグラスに注ぐと、広間には戻らずそのまま二階へと*上がった*]