─ 森のどこか ─
[師匠の跡は継ぐ、という言葉に、ほんの一瞬だけ目を伏せた。それは、多分自分にはもう叶わない事だから。
もっとも、そんな感傷に捉われていたのは、本当に短い時間の事で]
……いや、どう見てもも何も、ふつーに人間だし。
召喚魔獣の類でもねぇよ。
[こちらの投げた問いに返される疑問、それにこう返して]
まー、オレのいたとこはかなり特殊っちゃ特殊だとは思うけど。
ここと同じように人が暮らして、それ以外のものもいてー、って世界があるのは、確か。
[なお、元いた世界では、異界人が落ちてくるのは日常茶飯事で。
だから『別の世界がある』という話にここまで驚かれるのは、逆に驚きでもあるのは余談]
で、そこからなんでか転がり込んできたのが、オレとリュビ……だって事。
[本当は、もうひとりいたけれど、そちらは既に消滅しているから、触れることはせず。
こちらの話を向こうがどう受け止めるか、その反応を伺った。*]