― 中庭・泉 ―……む。 [右見て、][左見て、] ふむふむ。 むむっ!![勢いよく正面を向いた。その先、庭の中央には小振りな木が一本が植わっている。カッ!とでも効果音の付きそうな感じだが、目は開かない。端まで水を掻き分けて移動、泉から上がると一目散に――ただし所詮はエント、カタツムリが粘液を滴らせながら進む速度で歩み、木の傍らに跪く。現状、他の面々には目もくれていない。]