[遺言めいた不吉な事に、ゲルダが何か言っただろうが。
万一の為だからと、苦笑し返した。
木箱が何かと尋ねられれば。]
…それは、うちの爺さんが教会から賜ったものだ。
変な箱だろう?箱なのに、蓋が無い。
だからそれを開ける為には、割るしかない。
中に何があるかは分からない…だが。
[閉じられたままの箱の中身。
その為祖父にも分からず、自分も知らないが。]
…私の勘が合ってれば。
人狼について、何か書いてあるかもしれない。
[教会から賜った、人狼を退け排す、銀の粒子の宿り箱。
ライヒアルトとウェンデルという教会関係者の関わり、知識。
憶測の域を出ないが。それらはどちらも密接な関係をもっているように思えた。]