『我が手に宿るは無限なる力 終わりは始まり 始まりは終わり 新たなる無限の螺旋へと巡れ』
[詠唱を終えて、その手が開かれると、二つの黒いふわふわは、黒いコウモリのような羽根を持つひとつの白いふわふわもどきに変化していた]
『さ、還りなさい、あなたの元の御主人の所へ』
[囁かれると、ぱたぱたと羽根つきふわふわもどきは飛び立っていく]
『追跡はヘルムートに頼んでおきましたから問題ないでしょう。こちらの事は、導師方にお任せしますね』
[あのふわふわもどきの軌跡を追えば、仕込んだ者へとたどり着くだろう。養子でもある聖騎士の力を借りて、後始末はつける。と、ゼルギウスとハインリヒに告げて、やっぱり楽し気に、にっこりと笑った]