―祭り会場―
[声をかけられたのは教え子であるエーリッヒにで、遠慮なく頭を撫でる彼を見上げながら、自分の腰に片手をあて、彼にもう右手の人差し指を向けながら]
エーリッヒ、まず私の頭をすぐに撫でるのをやめなさい。
私は貴方の導師であって、家族でも、恋人でもないので愛でられる理由はありません。
[かけるのは厳しい言葉と口調に態度。
けれども見た目が見た目がなので、効果の程はどれほどだったか]
まぁ、するべき時にしっかりとしてくださるな、いいですが…
[最後に半ば諦めたようにそう付け加える。
彼に悪気や、こちらに軽んじる様子があるわけではないようなので小言もそこまでに。
悪乗り龍がこの場にいなかったのは唯一の救いだったかもしれない。
件の龍はヒュレストともに笑い転げていた]
「ぶわっはっはっ、おかしい、ありえへん、ありえへんやろ、なんで気付かんのやっ!
イレーナちゃんも、近所の兄ちゃんに憧れる少女みたいになっとるやん!可愛いからええんけどなっ!」