―墓地―[入れ替わりに立ち去るイレーネへと軽く手を振ってあいさつを返しておく。礼拝堂に向かっていく後ろ姿は確か宿屋の…?]こんにちは。ライヒアルトさん… でしたっけ。[幾度か姿を見かけた覚えのある修道士に声をかける。教会の他の人とは幾分、違う空気を纏っているように思えて印象に残っていた。勿論、治療の際に見ただろう刺青や傷のせいもあるのだろうが。]お掃除中? 私は、日課みたいなもの。母が眠ってるので。[数m先にある簡素な墓石を示しながらそう言った。]