そろそろだろ。[誰にとも何にとも一人では口にしない。だが脳裏にあるのは、一人の鍛治師の顔>>92である。時折組んで仕事をする彼との打ち合わせも、近いはずだった] あとは、こいつと…[他にも包み込むのは教会からの依頼品やら髪飾りやら。細々とした装飾品も、あれば村の皆に喜ばれる。喜ばれれば飯のタネにも、仕入れ代にもなってくれる。重要だ] ───これで良し。[幾つかの装飾品を詰め込んだ荷に身支度を整え、髪を括る。防寒だけはしっかりとした愛想も素っ気もない姿で、クロエは満足げに荷を確かめた]