……ねえ、カルメン。俺も、まもりたいひとがいるんだ。その人が、こんな風にされてしまったら、って。[彼女の腕の内に視線を落とす。身体と分かたれた金色は何処か色あせて、冷たくて]……そんなの、耐えられない。俺は、『神の使徒』なんて大層なことになってるけど。結局ただの人間で。願いなんて独り善がりなんだ。[視線は落ちる。抗うように蒼は脈を伝えるけれど]……お願い。俺を、ころしてもいいから。[止めて欲しいと願うひとに。乞うには余りに酷い願いを]