─1F廊下・宿直室近く─[演劇部で鍛えられた自分は桜子よりも持久力も瞬発力もあり。時折握った手が外れかけては足を緩めるを繰り返しながら、宿直室へと向かっていった。目的の場所に近付いたもののその足が止まったのは、息を切らし走る速さが落ちた桜子に気付いてか、それとも嗅ぎ慣れぬ鉄錆の臭いに気付いたからか。もしくは、露島や宮町が宿直室に入らぬまま立っていたからかもしれない。]露島君。