―商店街―
[ごみが端に残ったままの汚れた道を苦もなく歩く。出会う人すべからくに挨拶すると、睨む人、返事を返してくれる人、様々だった。]
普通はあまり通らないですよねー。
私、物を買えるところが限られてるから色々探して歩いたんです。
[ノブを連れて、たどり着いたのは崩れかけたビルの二階。看板はないが、あけっぱなしの扉から見える店内は、ごちゃごちゃしていたり、ケースに飾られたものがあったりと、よくわからない様相を醸し出していた。]
ここですよ。
あ、こんにちは、お久しぶりです。ご主人様はいらっしゃいますか?
[入り口で荷ほどきをしていたロボットに声をかけると、返事のかわりに目にあたるだろう部分が点滅し、奥の方を指差した。]
よかった、今日はお店、開いてるみたいです。
[そうノブに伝えた。]