― 朝/外→広間 ―
[ナターリエが立ち上がり、ライヒアルトを呼ぶ。
玄関の扉へと向かい、その扉を開いて二人を待った。
朱花だったという言葉に、頷く。
自分が言ったことが、どういうことか、頭の中ではまだ理解できていなかった。
アーベルに玄関で尋ねられれば、表情も言葉も淡々とした調子でクレメンスの死、そして遺体の場所を伝える。
皮肉げな言葉には、かすかな笑みさえ浮かべた。]
そうだね、生きてるんだし。
[それからアーベルが動いてくれるのを見て、ナターリエたちをソファへと誘導する。
そのまますぐに、厨房に向かった。エルゼリートが来たのは、そのあとだろう]