……その心意気はよし、といえますが。
それだけで全てが叶う、とは思わぬことです。
[気合で、と。
そう、言いきる赤>>153に嘆息しつつも織り成されていた旋律は、赤の名を呼ぶ声>>145を捉えて一度、止まる。
口の端に浮かぶのは、楽しげな、愉しげな、笑み一つ]
……ようやく、揃いましたか。
とはいえ。
[笑み浮かべつつも、瞳に宿る冷たさは消えぬまま。
楽士は再度、弦に触れる]
……俺としても、掻き消されるわけには行かぬので。
容易く抜けるとは、思わぬ事です。
[静かな宣。
それに続くように、影の転じた竜が一つ、咆哮した。*]