ほう。
流石――小柄なだけにすばしっこいな。
[軽々と避けられた針もさして気に止めた様子はなく、余裕めいた一言。
空中の相手を、眼を細めつつ見上げ]
――Stecknadelkissen.
[相手の武器が左肩に届く直前、そこに10cm四方程のクッションが現れ、衝撃を吸収する。
とは言え勢いもあって、完全に衝撃を消しきることは出来なかったが]
――、ふん。
レディはもっと丁重に扱え。
[痛みに顔を顰めたのは一瞬のこと。
不敵な物言いと共に左腕を上向きに曲げ、ロッドをクッション越しに押し返そうとしつつ。
右手は更に4本の針を、相手の顔目掛け飛ばした]