─ 二階の茶猫 ─[そんな、広間での飼い主の様子は知る由無く。その姉たるひとの傍に着いていった茶猫は、零れる滴になぁ、と鳴く。茶猫もまた、亡き神父を慕うものの一、思う所に共鳴したか。扉が空いているのはわかっていても部屋を出る事はせず、深い眠りにおちた人の傍らに添うように、身体を丸めた。**]