─ 宿・一階 ─…ベアトリーチェ。[自分が見定めた彼女は、無事にいてくれた。昨夜は自分が襲われたから、多分他に襲いにいく時間はなかっただろうと思ってはいたけれど。顔を見れば、安堵の息が出た。彼女の側にいる者にも、おはようと声をかけてから少女の耳に唇を寄せて。]勝手にすまない。昨日は、君を見定めさせてもらった。[そう囁いた後、皆に言ってもいいかと問うように彼女を見つめた。]