[子供の頃の夢。まだ幼くて、相棒もいない頃。その頃の楽しみは、幼馴染と遊ぶか、年上の新しい友達の所に遊びに行くかの二択で。外への尽きぬ好奇心を持つ少年は、後者を選ぶ事が多かった。祖母が持たせてくれたクッキーの入った籠を持って、まずはちゃんと、それを家の人に渡して、挨拶して。目当ての少年が庭にいる、と教えられて、ぱたぱたと駆け出して]……あれ?[目に入ったのは、庭の片隅で少し苦しそうにしている姿。慌てて駆け寄って、どうしたの、と問えば、返るのは大丈夫、という言葉で──]