……ぜんっぜん、だいじょーぶに見えないっ!
[きっぱり言った、言い切った]
苦しいとき我慢するの、いちばんだめって、じっちゃんも、せんせも言ってる!
苦しいとき、ちゃんとどこがどう、って言ってくんないと、ちゃんと効く薬作れない、ってじっちゃんいつも言ってるんだから!
[既に薬師の後継者としての教育を受け始めていた少年は、祖父の受け売りをそのまま突きつけ、それから]
それに……ともだち苦しいのに、なんにもできないの。
おれ、やだし。
[ぽそ、と付け加えた声は、少しだけ小さかったけれど。
その時ぶつけたそれは、それから先もずっと抱える事になる気持ちで──だから]