― 大広間 ―
[案内を頼まなかったから、ちょっとだけ時間をかけて大広間に辿りついた。
扉の近くに立っていたのはメイドではない。>>134
メーフィエさんが挨拶をしている間、その人の長い前髪が何となく気になって、ついちょっと見つめてしまう]
あ、すみません。
[道を空けられて、我に返って頭を下げる。
部屋の中に入るともう一人女の人>>145がいたから、そっちにもこんばんは、と挨拶した]
アタシは、キリルです。
よろしくお願いします。
[サーシャさんと、オリガさん。
新たな名前を反芻しながら、ボクはまた“彼女”の名前を名乗った。
2人も含めて雨宿り客は多いようだし、本人の知り合いがいたらマズイんだろうけど、まさかそんな偶然はないだろう。きっと]