[ライヒアルトの視線>>154を感じそちらに一度目を向ける。] ――…ライヒアルト。[不世出と謳われた聖歌の紡ぎ手の名であり声向けた人の名でもあるそれを紡ぐ。] かあさまは気付いていたの。 あなたが、聖歌の紡ぎ手、……と。[彼が聞きたいと思えば聞こえる程度の声量。] きれいな歌声。 天上の景色が見えるようだって、[私達だけが知っているなんて勿体ないね、と女は老尼僧に言ったけれどいつかそのときがくれば、と優しく微笑んでいた。二人だけの秘め事を、くちびるにのせて]