[いつものように執筆活動。書いては消し、書いては消しを繰り返し、それは遅々として進まない。何度目かの溜息をついた時、それは聞こえた]……この、声……。[聞き覚えのある声。それは久しく聞けなくなった、幼馴染のもの。何故、どうして。耳に届く声に不思議に思いながらも、足は外へと向いていた。向かう先は──桜]