― アーヴァインの部屋 ―
――アーヴァインおじさま!
こんにちは、ごきげんうるわしく。
[案内をしてもらって辿り着いた部屋で、主に笑顔で挨拶をする。
ほんのすこし、言葉がたどたどしかったのは仕方のないこと。
ぺこり、と頭を下げた後で、バスケットの中から本を取り出して]
おじさま、わたし、ちゃんとお使いもできるくらい、りっぱなレディなんですからね。
神父さまにもそう言って下さい。
神父さま、おじさまの言うことなら聞いてくださるでしょ。
わたしが言っても、信じてくれないんだもの。
それで、ええと、ご本なのだけれど。
なんて書いてあるのか、読めない。
[しゅんとしょぼくれると、アーヴァインは笑いながら説明をくれる。
それに頷いて、しばらくお話をしてから。
先程と同じようにしおりを取り出した。マーガレットの綺麗な花の]