………なあ、―――。 お前ならただ人でしかない俺と違い、クローディアを守れただろうにな。……才能の在るヤツが、さっさと死にやがって。[窓の外、岩場向こうの白い小波を見ながら呟く。 太陽に照らされ輝く、綿にも似た柔らかい海。だがその下にあるのは吹き荒れる風と、翼の自由を奪う重い雨粒、光と熱の稲妻。 ―――巫女の夫と認められた男すら、帰ること敵わぬ程の。]