―回想・篝火そば―
へぇ…思ったより、……ガキじゃねぇんだな。
[ロランの眉間にうっすらと皺がよる>>35。
そう、見えた。
篝火のせいで少しの変化も浮き彫りにされたのだろう。
「ガキじゃない」と言い張っているよりも、自分の至らなさ、未熟さや無力さを認めている方がよほど大人だ。
諦めているのであれば、また別の話ではあるが。]
『煙草なんざ、覚えてもいいことねぇぞ』
[何年か前に強請られた時には、まだまだ子どもだと思っていたのに。
いつの間にか彼も自分も、結構な時を重ねていたことに気付く。
二年前に集落を出たオリガ…ユーリーの妹も、ここにいる三人と同様に年を重ねているのだろうなと、煙を吐き出しながらふと思った。
彼等のような年頃は、数箇月で全く違った表情を見せるのだから。]