[それでもこのナイフで彼を殺められるかと言えば――。 未だ覚悟はできないように、手はポケットには伸びない。 そして、先程の言葉の先を言い切ることも、できないままだった。] …………ねぇ、タチアナ。[首を傾げた彼女>>153の方へ、もう少しだけ身を寄せたのは 今度こそ、彼女の言葉の訳を聞こうとしたからだったが――。]