イヴァンが。あの子を、人狼と。[霊視の間にあった出来事を一通り聞いて。小さく、呟く。暗き翠には、思案する色彩]……迷う、な、それは。俺とて、イヴァンの力を真なるものと判じているかと問われたなら……是とは、言えない。[それは、過去が心にかかるが故。真っ先に名乗りを上げた師父は、人狼の正体を知り、それに与していた]判ずるのは、俺にとっては容易い。だが、視えるのが俺だけである以上……真実と主張するのは容易くはなかろうな。