―朝/浴室―
ああ。このままじゃ良くないですね。
女の子達を怖がらせてしまう。
[ゲルダに風呂を勧められると、それにもまた静かに従った。>>141
匂いを消せるのも良いことだった。
湯は沸いていただろうか。けれど今度もまた使おうとはしない。
髪に残っていた血痕を流し、顔を洗い、腕を口を何度も擦る。
頭から水を被ると背中に鋭い痛みが走った。
斜めに走る剣傷は初めての時に受けたもの。
深くはないのに、髪から落ちる水が流れる毎にもピリピリとする]
クッ。
[両手で髪を前へと回す。今度は顔の上を幾筋も流れた。
その全てをタオルで拭って、血の匂いのする黒衣をまた纏った。
これも着替えなければと思いながら広間へ戻る。
ホットミルクが差し出されるなら、ありがとうと受け取る*はず*]