[何を信じればいいのか、という言葉。聞こえた嘆息。暗き翠は微か、伏して]……俺を、信じろとは、さすがに言えん。死を持ってのみ判ずる力……ある意味、人狼よりもタチが悪い。[静かに、告げる。振り返る翠、その陰りに。暗き翠は、微か、険しさを増すも]ああ。寝てばかりも居られんだろうし、起き出すさ。[返す言葉は、常と変わらず。それでも、最後の言葉には]だから、家主殿にそれを言われたくはないんだが。[ぽつり、と返して。部屋を出る背を見送った]